Five for Fighting今にもキレそうなオープニング・トラック「NYC Weather report」で、オンドラジックは不実な友人や悪行をデフォルメして描く。奇妙にもガンズ・アンド・ローゼズの「Paradise City」とバーバラ・ストライザンドの「People」の2曲を引用することで怒りの対象を徹底的に紛糾したかと思えば、その後は人間の一生、束の間の人間関係、さらにはディズニー・ランドまでを標的にするという具合。しかし、オンドラジックが才能と創意とたくましさを全開にするのは、「Girlfriends and Angels」からだ。彼はビーチ・ボーイズとヴェルヴェット・アンダーグラウンドが出会う場所を見つけ出し、そこに根を下ろして、ようやく会得したロマンティックな人生哲学を披露する――ミイラ取りがミイラになるのはいつの世も同じだ、と。下世話さ、サウンドの新鮮さ、歌詞の切れ味がアップした本作を聴く限り、オンドラジックはひとまず闘争の日々を終えたようである。(Jaan Uhelszki, Amazon.com)