ベニスに死す [PR]

ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン、シルバーナ・マンガーノ、トーマス・マン
レーベル: ワーナー・ホーム・ビデオ
DVD
発売日: 2006年2月10日(金)
画像: 大 中

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   マーラーの官能的な楽曲に誘われるようにして始まる導入部からして、魔力のような美しさを持った映画である。20世紀を代表する映画監督ルキノ・ビスコンティは「この作品は私の生涯の夢だった」と語っており、終生の愛読書であるトーマス・マンの原作に改編を加え、主人公の設定を文学者からマーラーを模した作曲家として映画化した。

   舞台となっているのは現在はベネチア映画祭が開かれるベニス・リド島。静養のため島を訪れた老作曲家(ダーク・ボガード)は、ふと見かけた美しい少年タジオに心うばわれる。監督がヨーロッパ中を探して見つけた15歳の少年ビョルン・アンドルセンは、美を追究する者をとりこにするのもうなずけるほど妖しく美しい。彼の存在なくして映画は成立しなかっただろう。死に至るまで言葉ひとつ交わすことなく少年を追い続ける作曲家。決して交じり合うことなく向けられる視線の痛々しさ。絶対的な美の前に無力となる人間のもろさが見事に描かれている。(井上新八)


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