フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白 (2003)
The Fog of War: Eleven Lessons from the Life of Robert S. McNamara
音楽:フィリップ・グラス
○The Fog of War (A Film by Errol Morris): Music by Philip Glass Philip Glass John Kusiak Michael Riesman
□フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白 DVD
ドキュメンタリー映画 エロール・モリス
◎レビュー (Amazon)
ケネディとジョンソン。ふたりの大統領の下で国防長官を務めたロバート・S・マクナマラの人生に、本人へのインタビューとともに迫っていく。アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作。太平洋戦争で日本への爆撃作戦に参加し、フォード自動車の社長を経て、国防長官としてはベトナム戦争など重要な局面で大統領をサポート。マクナマラの、現代アメリカ史における重要人物としての側面を見つめながら、その後のイラク戦争などに与えた影響も浮き彫りになる。
「人間の本質は変えられない」など、自身の体験による11の教訓を軸にマクナマラが“真実”を語るのだが、肝心なポイントでは言葉を選び、ときに見せる苦痛で歪んだ表情が、観る者の想像力をかき立てる。日本への空襲での被害者を示す数字や、ケネディについて話すときのマクナマラの涙など、衝撃を与える場面もあるが、全体には、あくまでも対象を客観的に、正直に見つめようとする作り手の視点が貫かれている。これは、マイケル・ムーア監督作とは対局にある正統派のドキュメンタリーの趣。興味深い事実は次々と出てくるものの、凝ったドキュメンタリーに目が慣れた観客のなかには、本作のまっとうな作りが時代遅れと感じる人もいるかもしれない。(斉藤博昭)
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